アルミとステンレスの違いとはどんなところ?徹底比較します!
アルミとステンレスは、どちらも私たちの生活にとって欠かせない金属です。もはや当たり前のように身近に存在していて、どちらがどちらかを意識することなく、使用しているのではないでしょうか。
この記事では私たちの暮らしに欠かせない2種類の金属、アルミとステンレスの違いをさまざまなポイントで徹底比較していきます。
1. アルミとステンレスを比較
アルミとステンレスには、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
1-1. 強さ
アルミはステンレスに比べやわらかく、力を加えるとへこみやたわみ・傷などの変形が起きやすい材質です。そのため、建築や耐震補強など、高い安全性や耐久度が必要な製品にはステンレスが使われます。耐久性の強さを求めるときは、アルミ製よりもステンレス製の製品を選ぶとよいでしょう。
1-2. 重さ
アルミの比重(ある物体の体積あたりの質量が、基準となる密度と比べたときの軽重)はおおよそ2.7であるのに対し、ステンレスの比重がおよそ7.9なので、アルミはステンレスの約1/3の重さです。そのため、軽量化が求められる航空機や輸送機器などには、アルミが使用されています。
1-3. 熱伝導率
熱伝導率の高さはアルミのほうが高く、その性質を利用して鍋などに使用されています。
一方ステンレスはアルミに比べて熱伝導率が低く、熱を逃さない性質があるため、保温性の高いポットやボトルに使用されています。
1-4. 錆びにくさ
ステンレスとは「stain less(錆びない材質)」として開発されており、錆びやすい性質の鉄にクロムやニッケル、モリブデンなどが添加されました。
ステンレスの表面にはクロムなどによる、不動態皮膜というnm(ナノメートル)レベルの薄い酸化膜が形成されており、金属の素地を腐食、つまり錆から保護しています。酸化膜が傷ついた場合は、すぐに周辺のクロムが酸素と結合して酸化膜を補修してくれます。この再生力が、ステンレスをより錆びにくい性質にしているのです。
アルミにもステンレス同様、アルミナというnm(ナノメートル)レベルの酸化皮膜がありますが、ステンレスほどの強固なものではありません。そのため、アルミはステンレスよりは錆びやすく、鉄よりは錆びにくいという性質をもっています。
1-5. 見た目
アルミとステンレスは一見似たような見た目をしていますが、ステンレスのほうが光沢もあり、鏡のような輝きがあります。アルミはステンレスに比べると白っぽく表面がマットな仕上がりになっており、製品によっては表面処理を施して錆びにくく傷つきにくくするために、着色されることもあります。
1-6. 磁性
通常、アルミには磁性がありませんが、ステンレスは配合される組織によって、磁性をもつものがあります。
ステンレスにはオーステナイト系ステンレス、マルテンサイト系ステンレスやフェライト系ステンレス、析出硬化系ステンレスなど、種類が豊富です。
マルテンサイト系ステンレスやフェライト系ステンレスなどには磁性があります。しかし、通常磁性のないオーステナイト系ステンレスでも、切削加工などの影響によって内部の組織が変異し、磁性をもつことがあります。
1-7. 加工性
アルミはやわらかい性質であるため、ステンレスに比べて圧延やプレスなどの加工がしやすいです。しかし熱伝導性率の影響などにより、溶接には向いていません。
一方ステンレスは強度が高く、加工がしにくい性質があるものの、溶接に関してはアルミに比べると簡単といわれています。
2. アルミが使われる製品
アルミが使われる製品には、自動車・自転車・船、鉄道車両・太陽光発電機・電線、エアコン・パソコンなどがあります。
3. ステンレスが使われる製品
ステンレスが使われる製品には、スプーンやフォークなどの食器類、鍋やシンク・医療器具・幕張メッセや大阪ドーム・名古屋ドームの屋根、屋外モニュメント・プール槽・貯湯槽・鉄道車両などです。
4. まとめ
今回の記事では私たちの暮らしに欠かせない2種類の金属、アルミとステンレスの違いをさまざまなポイントで比較しました。
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